東京地方裁判所 昭和54年(ワ)2778号 判決
以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。
【判旨】
2 原告と岩尾との間で本件の債権債務について裁判上の和解が成立し、岩尾はこれの履行として条項に従い一八五万円を原告に支払つたことは当事者間に争いがないところ、被告は、右の外一〇万円も岩尾が支払つた旨主張するが、これを認めるに足る証拠はない。
原告は、右裁判上の和解において、主債務者である岩尾が原告に弁済しても、この弁済により被告の連帯保証債務には影響がない旨岩尾と原告の間で合意が成立した。仮りに合意が成立していないとしても、右のように解すべきである旨主張する。しかしながら、連帯保証債務も主たる債務を保証し担保するもので、付従性があることは保証債務と異なるところはなく、それ故、主たる債務者に生じた事由の如何によらずその効果は全て連帯保証人に及ぶものと解すべきであり、殊に債権者と主たる債務者間に、その債務を軽減するような場合には、その効力は当然に連帯保証人にも及ぶと解すべきである。これを本件にみると、主たる債務者である岩尾が債権者である原告に債務の一部を弁済したのであるから、このような事由による場合に、右両当事者間で連帯保証人に影響を及ぼさない旨の合意をしても無効である。この点の原告の主張はそれ自体失当と言わざるを得ない。
(岡田潤)